ボーイング787 ドリームライナーは、ボーイング社が開発しているボーイング757、ボーイング767、ボーイング777の一部の後継となる次世代中型旅客機である。
当初ボーイング社はA380に対抗するため、ボーイング747を延長した747Xの開発を計画していたが、エアバスが実際にA380の計画実行に入ると、ボーイングは2001年に入って計画を延期してしまった。
次に、将来必要な旅客機は音速に近い速度(遷音速)で巡航できる高速機であると考え、2001年の初期からソニック・クルーザーを研究・開発していたが、9月のアメリカ同時多発テロ事件後の航空業界の冷え込みの影響もあり、少しでも運航経費を抑えたいという航空会社各社の関心を得ることができなかったため、2003年に計画を中止してしまった。
そこでボーイングは、効率を重視したボーイング767クラスの双発中型旅客機を開発することに計画を変更した。
2004年、ボーイング副社長が来日し、その後に全日本空輸が50機発注したことによって、開発がスタート。その後、日本航空やベトナム航空、コンチネンタル航空など多くの大手航空会社が発注している。
一方、ライバルのエアバスも787に対抗するため、A330に大幅に手を加えたA350を発表し、すでに180機ほどを受注しているが、ボーイングとの熾烈な争いから各航空会社からの支持が得られず設計変更せざるを得ない事態に陥っており、現在のところ787の方が明らかに優勢である。性能ではA350の方が航続距離、旅客数ともに増加しているとされるが、ボーイング社は「787は全く新しい旅客機のため、A330をリファインしても当機を超えることはできない」と主張している。
ボーイング、エアバス共に、将来的な航空旅客の増加を予想している点においては共通する。しかしその対処の方法に違いが存在し、それが新型機の開発のコンセプトの違いに影響している。
すなわち、
・エアバス側は「ハブ空港間で運用する大型機を開発し、ローカルへは持ち駒豊富な自社の中小機での乗客の振り分け」を想定しているのに対し、
・ボーイング側は「乗客は面倒な乗り換えを好まず、中型機による直近の空港への乗り入れを求めるようになる」とする予想を立てている
ということである。
将来起こりうる原油価格の高騰や、主要国の排気ガス規制に伴い、各航空会社がどのような選択をするのか、今後の動向が注目される。
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